支援の受益者
IBF Foundationのプログラムで物資やサービスを直接受ける人。なお、不適切な権力の行使は、IBF Foundationが関係するより広いコミュニティにも当てはまり、力関係で優位なポジションにあると認識させることによる搾取も含まれることに留意しなければならない。
子ども
18歳未満の人
若者
15歳から24歳までの人
有害行為
心理的、身体的、その他あらゆる形での個人の権利の侵害
性的搾取および虐待からの保護(PSEA)
この言葉は、人道支援および開発支援の業界では、スタッフや関係者による性的搾取や虐待から被災者を保護することを指す。これは、「性的搾取と性的虐待からの保護を図る特別措置に関する国連事務総長公示」(ST/SGB/2003/13) に基づく。
セーフガーディング
セーフガーディングとは、人々の健康、福祉、人権を守り、人々が危害、虐待、ネグレクトから解放された生活を送ることができるようにすることを意味する。私たちは、セーフガーディングが、人々(子どもと危険にさらされている大人を含む。)をIBF Foundationのスタッフやプログラムとの接触から生じる危害から守ることを意味することを理解する。
セーフガーディングとは、危害、特に性的搾取、虐待、ハラスメントの発生を防ぎ、人々、特に社会的弱者や子どもをその危害から守り、危害が発生した場合に適切に対応するために、あらゆる合理的な手段を講じることを意味する。
この定義は、私たちの価値感と理念に基づき、私たちの組織文化を形づくるものである。これは、特に性的な目的のために権力や信頼を濫用し、脆弱性につけこんだ有害行為を予防し、対応することについて特別の注意を払うことを意図している。
セーフガーディングは、私たちのプログラム、関係機関、スタッフに対して、継続的にかつ例外なく適用される。つまり、有害行為や搾取、虐待のすべてのリスクを積極的に特定し、予防し、注視する必要がある。また、リスクが発生した際の通報・対応・再発防止のための責任ある、透明性の高い制度を持つ必要がある。これらの制度はサバイバーのことを中心に考えなければならず、かつ、相談・通報の対象となる事実があったことが明らかになるまでは疑念を向けられた人物をも保護しなければならない。
セーフガーディングは、私たちが行うすべてのことについて、受益者と被災者を中心に置いて考えるものである。
身体的虐待
大人であれ子どもであれ、誰かの身体を実際に傷つけること、または身体を傷つける可能性のある行為を行うこと。叩く、揺さぶる、有毒物を与える、溺れさせる、火傷させることが含まれる。また、親や保育者などが虚偽の傷や症状をつくりあげることや、故意に子どもを病気にすることも含まれる。
性的虐待
子どもが理解していない、あるいは同意せざるを得ない状況で、無理やり、もしくは、そそのかして子どもに性的行為をする、またはさせること。これにはレイプ、オーラルセックス、マスターベーションやキス、押し付ける、触るといった性器の挿入を伴わない行為も含まれるがこれらに限られない。さらに、性的なものを見せる、子どもを使って性的な写真や画像を作成する、性的に不適切な態度を子どもにさせることも含まれる。
性的搾取
お金、ギフト、食料、住居、みせかけの愛情、社会的地位など、子どもやその家族が必要なものと引き換えに、子どもに性的な行為をさせること。多くは、子どもと親しくなる、信頼を得る、ドラッグやアルコールを与えるなどして、巧みに子どもを操り強要することで行われる。両者の間には、同意があったと主張されることがあるが、力関係が不均衡である場合には、被害者側には限られた選択肢しか与えられていないため、同意があったとはみなされない。
ネグレクト・養育怠慢
子どもの身体的・精神的・道徳的発達に悪影響を及ぼしかねないほど、継続して子どもが最低限生活するために必要な基本的な行為をしないこと。子どもを適切に養育・監督せず危険から守らないこと、栄養のある十分な食事を与えないこと、安全に暮らしたり働いたりする環境を提供しないこと、妊娠中の母親が薬品やアルコールを不適切に服用することやそれを容認すること、障害のある子どもの世話を行わなかったり不適切に扱ったりすることなども含まれる。
心理的虐待
子どもの心理発達に影響を及ぼすほど、継続して心理的に不当に扱うこと。行動を制限する、貶める、辱める、いじめる(オンライン上のいじめも含む。)、脅す、怖がらせる、差別する、ばかにすることなどが含まれる。
サバイバー
虐待または搾取の被害を受けた人。「被害者」という言葉より、「サバイバー」には強さや回復力、生存能力といった意味あいが含まれる。しかし、自分自身をどう名乗るかは、個人の選択による。