お知らせ

ミラノ工科大学にて、ブラインドサッカーを用いた体験型ワークショップを実施

/ メディア・リリース

 一般財団法人インターナショナル・ブラインドフットボール・ファウンデーションは、2023119日に、建築、デザイン、工学の分野における優れた教育で知られるミラノ工科大学にて、ブラインドサッカーを用いた体験型ワークショップを実施しました。デザイン学科に所属する大学院生と、同大学教員向けに、アイマスクやブラインドサッカーボールを用い、視覚を閉ざした中でコミュニケーションやチームビルディングを体感し、学ぶことを目的としました。

  午前に行われた約30名の学生向けのワークショップでは、体験した後、デザインを考える際にいかに多様な視点を取り入れることができるのかを振り返り、学習に活かすことを目的としました。ピエランジェロ・メトランゴロ教授(スポーツ活動・学長代理)がコーディネーターを担った午後の約20名の教員向けは、コミュニケーションの大切さ、チームビルディングのプロセスを経験することと、障がいを理解することを目的とし、イタリア代表として20238月のIBSAブラインドサッカー世界選手権でも活躍したポール・イヨボ(Paul Iyobo)選手とフランチェスコ・カヴァロット(Francesco Cavallotto)選手も講師側に加わり、行いました。

©Ken Anzai

 メインの講師は日本から派遣し、英語で行いました。同大学はすべて英語で授業が行われています。ワークショップの最中には驚きの声が聞かれ、活発な対話がなされていました。現場で様子を見守ったアレッサンドロ・ビアモンティ(Alessandro Biamonti)准教授からは、「このワークショップは、2つのレベルで重要な体験となりました。一般的には、私たちの身体の限界と可能性を探ること。一般的に他者との関係がどのように実りあるものになるかを学び、年齢、性別、言語などを超えた共同体の意識を高めること。インテリアデザインを学ぶ学生にとっては、一点目はもちろん、それ以上に、空間が視覚的な方法だけでなく、どのように知覚され、経験されうるかを探求することが大切です」とのコメントを頂きました。

©Ken Anzai

 また、今回のワークショップの実施にあたり、日本のシステムデザインファームであるknots accociates株式会社より、ご協賛を賜りました。デザインや工学の分野で国際的に高い評価を受けるミラノ工科大学との協働、身体性を伴うスポーツ体験を通じた新たなデザインアプローチの開発に期待を寄せていただきました。

 ブラインドサッカーの要素を用いたワークショップは、当財団のNational Collaboratorである日本ブラインドサッカー協会で開発され、障がい者スポーツをこのように活かすことは世界的に見ても希少なものです。IBF Foundationは、「ブラインドサッカーで人と知恵をつなぎ、視覚障がいに解を出す」ことをミッションとして掲げています。今回実施したようなワークショップなど、ブラインドサッカーを通じて、様々な専門性を持った方々に視覚障がいへの理解を促進し、その解決に興味を持った組織とパートナーシップを組んで事業を進めていきます。

©Ken Anzai

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